中高一貫校が一般の数学の教科書を使わない理由は?教材の特徴紹介
中高一貫校では、数学の授業で一般の検定済み教科書を使用せずに、独自のテキストを用意する学校がほとんどです。
なぜ中高一貫校では、通常の教科書を使わないのでしょうか?
その理由は、中高一貫校の目指すものが公立校とは異なるためです。
この記事では、中高一貫校が検定済み教科書を使わない理由と実際に使用されるテキスト・数学の勉強の仕方をご紹介します。
「なぜ中高一貫校では検定教科書を使わないの?」
「独自のテキストが難しすぎて、子どもがついていけない」
とお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
中高一貫校が数学で検定教科書を使わないのはなぜ?
多くの中高一貫校の数学は、検定教科書を使わずに別のテキストを使用しています。
しかも、使用しているテキストは通常の教科書と比べ難易度も高く、学習の順序も異なっています。
中高一貫校で独自のテキストを使う理由は、最終的に目指しているものが公立校と異なるためです。
基本的な公立中学は、中学校の学区内の子どもたちが通っているのが一般的で、その学力はバラバラです。
そのため、どんな子どもでも分かるように、基本重視の教科書で、難易度も比較的易しくできています。
一方、中高一貫校には、受験を突破した平均レベル以上の学力のある子どもたちが集まっています。
最終的に中高一貫校では、できるだけ多くの生徒を難関大学や有名大学に進学させることを目的としており、一般の教科書より難易度が高く、ハイレベルな子どもに合わせたテキストを使用しているのです。
中高一貫校で使用される一般の教科書以外の数学教材
中高一貫校の数学で使用される教材は、数多くあります。
ここでは、具体的に中高一貫校で使われている教材の一部を、それぞれの特徴と合わせてご紹介します。
通っている学校の教材が、どのような内容なのかを把握するための参考にしてください。
数研出版「体系数学」
中高一貫校で高い採用率を誇る教材が、数研出版の「体系数学」です。
この教材は、「テキスト」「パーフェクトガイド」「体系問題集」などがあり、学校の授業ではそれぞれの単元を理解し、基礎固めをするための「テキスト」が使用されます。
この教材の特徴は、掲載されている問題が「練習」「確認問題」「演習問題」と別れていること。
普段の自宅学習では「練習」「確認問題」をスラスラ解けるようにしておき、定期テスト前の対策として「演習問題」に手をつけるとよいでしょう。
以下の記事では、体系数学の特長や使い方についてより詳しく説明しているので、是非参考にしてみてください。
すぐに使える!体系数学の勉強法を伝授!【中高一貫】
【中高一貫校教材】当塾の体系数学の勉強法について
数研出版「4STEP」
中高一貫校以外の学校でも、教科書代わりに使われている「4STEP」。
このテキストの特徴は、問題数の多さです。
問題数のわりに薄いため、持ち運びしやすく、自宅や塾などでも気軽に広げられます。
理解度によって、A問題・B問題・発展問題・演習問題と難易度が上がっていくため、自分自身の理解度によって、解く問題を選べるのが最大のメリットです。
ただし、4STEPは、学校によっては解説を配布していません。
たとえ配布されても、かなり雑な解説で、授業内容をしっかり理解できていないと分かりにくいでしょう。
数学が苦手な人が、自主勉強をするには難しい教材です。
学習研究社「精解中学数学」
「精解中学数学」は、代数編・幾何編に分かれている教材です。
非常に難易度が高く、レベルの高い学校で採用されることが多い問題集です。
そのため内容は基本問題が少なく、数学が苦手なお子さんにとっては、難しい教材といえます。
数学がかなり得意なお子さんでなければ、独学は難しいかもしれません。
啓林館「システム数学」
中高一貫校向けに啓林館と河合塾で共同開発された教材が、「システム数学」です。
テキストは、教科書の代わりに使えるようにできており、問題はほとんど掲載されていません。
理解するために「テキスト」を使用し、定着を図るために「問題集」を解くというように、役割が明確に分かれています。
中高一貫校でも、テキストと問題集を合わせて使っている学校が多くあります。
啓林館 「Focus Gold」
黒いテキストが印象的な「Focus Gold」も啓林館の教材です。
Focus Goldの特徴は、さまざまな難易度の問題が掲載されていること。
しかも、解答がとても丁寧に解説されているため、理解しやすい点が魅力です。
ただし、どの教材も内容が豊富で厚みがあるため、持ち運びには不向きです。
そのため、章ごとに分けてホッチキスで留め、必要な部分だけ持ち歩くお子さんもいらっしゃいます。
学校オリジナルのテキスト
中高一貫校の中には、デジタル教科書や学校オリジナルの教科書を使用しているところもあります。
デジタル教科書は、図形のように視覚の方が理解しやすいものは動画を使うなど、より分かりやすい授業が可能です。
また学校オリジナルの教科書は、基礎から応用へと学びを深められるよう工夫して作られています。
中高一貫校生の数学の学び方
中高一貫校では、ご紹介した以外にもさまざまな教材を使用しており、自主学習が難しいというお子さんも多くいます。
数学は基礎理解が必要な科目です。
そのためにも、一回一回の授業を大切にし、しっかり基本を身につけるようにしましょう。
その後は、授業で得た知識を定着させるために、宿題や学校で出されている問題集を数多くこなします。
普段の数学の学習はひたすらこれを繰り返していきましょう。
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中高一貫校の数学は苦手になると後が大変!落ちこぼれない勉強法と問題集紹介
まとめ
このように中高一貫校では、検定教科書はほとんど使用せず、より難易度の高い問題が解けるように工夫された教材を活用しています。
ご紹介した以外にも、問題集や学校独自のプリントなど、数学が苦手なお子さんにとっては自力で解くのが難しいようなものもあります。
そのような場合は、塾で基礎から学ぶことも考えてみてはいかがでしょうか?
しかし、通常の塾は中高一貫校の教材に対応していません。
「中高一貫校専門個別指導塾WAYS」では、中高一貫校で使用される教材だけでなく、宿題やプリントなどすべてに対応。
近隣の中高一貫校の特徴を把握し、お子さんそれぞれに適切な学習方法を提案します。
学校の授業に沿っているからこそ定期テスト対策にもなり、学力も目に見えてUPします。
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