【数学】『サクシード』の新常識!正しい役割と使い方!
『サクシード』は、数研出版から出版されている問題集です。
学校採用専門書籍で、通常の手段で購入することはできません。
学校で、数学の補助教材として購入した人もいるでしょう。
そして、使用していて「わかりにくい」と感じた人も中にはいると思います。
今回は、そんな『サクシード』の使い方について解説します。
『サクシード』の役割を理解して、正しい使い方がわかれば、数学の成績を伸ばすことも可能になります。
『サクシード』が「わかりにくい」と言われる理由
なぜサクシードがわかりにくいと言われるはなぜでしょうか。
その理由として、2つの原因が考えられます。
「難易度」と「解説」です。
難易度
数研出版では、『サクシード』の難易度は「学習の基礎~入試の中級」(※1)とされています。
これは、「学校の授業」から「入試の基礎問題」ということを意味していると考えられます。
偏差値なら、50~60程度の生徒が対象でしょう。
上記の難易度からいえることは、様々な問題が並んでいるということです。
これが原因となって、初学者に対して「わかりにくい」という状況が生まれるのでしょう。
※1:商品案内「数学」レベル表 – 数研出版
解答編が短い
『サクシード』には、問題のほかに、別冊の「解答編」が付属しています。
この解答編を参考にして、解けない問題を解けるようにします。
しかし、『サクシード』の解答編には、途中式しか載っていません。
「なぜここでこの公式を使うのか」「この公式にどの数字を当てはめるか」など、細かい解説が省略されています。
そのため、得意な人でないと「解説を読んでもわからない」という事態が発生するのです。
省略の理由は、解答編が「解答の方針を利用して自ら考える力や態度を育成すること」(※2)を重視しているからです。
ヒントがなくとも自力で解けるようになるため、解説は最小限にされていると考えられます。
(※2):改訂版 教科書傍用 サクシード 数学I+A – 数研出版
『サクシード』の役割
『サクシード』をうまく使用するために、まずはその役割を理解する必要があります。
今まで挙げた『サクシード』の特徴を整理すると、以下のようになります。
- 難易度は授業レベル~入試レベル
- 解答編が少なく、簡潔
これらを踏まえると、『サクシード』は「授業を理解している人」向けの問題集ということが言えるでしょう。
授業で理解したことを練習できるレベルから始まり、解答も授業を理解していれば細かいものは必要ないからです。
また、「入試レベル」まで網羅していることを考えると、授業と入試のつなぎ的な問題集になります。
入試問題に対して、授業で習ったことを応用する方法を学べます。
さらに、解答編が短いため、答え合わせの時間の短縮が可能です。
効率よく問題集を進めることで、授業や教科書の内容の定着を図れます。
以上より、『サクシード』の役割は「授業を理解した人が、基礎を定着させつつ、応用問題に対応できるようにする」ことと言えるでしょう。
『サクシード』に取り組む前にすべきこと
『サクシード』にとりかかるにあたって、前提として授業を理解している必要があります。
そのため、授業の問題が解けるかどうかを確認しましょう。
確認の指標となるのが、教科書の「例題」です。
この「例題」を自力で解いてみましょう。
詰まってしまった、間違えてしまった場合、「授業を理解している」状態ではないと言えます。
授業ノートを見返す、学校や塾の先生に聞くなどを通して、再度理解に努めましょう。
『サクシード』の使い方
サクシードの使い方を紹介していきます。
目的によって、使い方を変えていきましょう。
『サクシード』を使ったテスト対策
まず、見開き左側の「重要例題」で、授業や教科書の内容を思い出します。
「重要例題」は、今後の問題の基礎的な部分になるため、解法を暗記しておくことをおすすめします。
「重要例題」の解き方がわからなかった場合、『サクシード』に取りかかるのを今すぐやめてください。
授業を理解できていないおそれがあるため、もう一度「『サクシード』をやる前にすべきこと」に書かれていることをやりましょう。
重要例題を十分に理解できたら、見開き右側の「A」「B」問題を解きます。
これらは、数研出版が示す表の「学習の基礎」~「学習の標準」に当たる問題でしょう。
「A」「B」問題には、ヒントとして見開き左側の「ポイント」のどの部分に対応しているかが書かれています。
しかし、始めは、その部分は見ずに問題を解きましょう。
実際に「重要例題」が理解、暗記できているかを確認するためです。
解法が浮かばないという場合のみ、「ポイント」を利用しましょう。
『サクシード』を使った入試対策
入試対策には、上記の範囲に加えて、「発展」問題、「総合問題」を使います。
「発展」問題は、「A」「B」に比べて難易度が高くなっています。
そのため、はじめからヒントを見て解く、というのも選択肢の一つです。
「総合問題」は、「思考力・判断力・表現力の育成」を目指した問題です。
これが、数研出版が示す表の「入試の中級」に当たる問題でしょう。
実際、形式が空所補充や対話の穴埋めなど、共通テストのような形式となっています。
何周もやりこむ
テスト対策をするにせよ、入試のチャレンジをするにせよ、『サクシード』を一回だけやるというのは避けたいです。
複数回解くことで、自分の苦手な分野、問題の種類を把握しましょう。
『サクシード』をやる際、間違えた、迷った問題にはチェックを書き込んでおくのがおすすめです。
何度かやると、チェックが複数ついた問題がでてきます。
この問題が、自分の「苦手な分野、問題」といえます。
まとめ
『サクシード』の役割は「授業を理解した人が、基礎を定着させつつ、応用問題に対応できるようにする」ことです。
使い方については、「テスト」「入試」のどちらを対策するかで変わります。
テスト対策
|
「例題」「A」「B」を繰り返す |
入試対策
|
「発展」「総合問題」を含めた全範囲を繰り返す |
『サクシード』は、その性質から良い印象をもたれないことがあります。
しかし、だからといって全く手をつけないのはもったいないでしょう。
正しい使い方とタイミングを理解することで、数学の勉強の強い味方となります。
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