東京都内の公立中高一貫校まとめ|特徴や入試倍率・進路紹介
東京都内には、全部で11校の公立中高一貫校があります。
公立中高一貫校は、6年間を通して高度な学習を受けられるだけでなく、私立の中高一貫校と比べ、学費が安価に済むことから、毎年多くの小学生が、都立の中高一貫校を受験します。
そこでこの記事では、東京都内の公立中高一貫校の特徴や適性検査の内容・入試倍率・卒業後の進路について確認しましょう。
「公立と私立どちらの中高一貫校がよい?」
「公立の中高一貫校に入るメリットって何?」
など、お子さんの中高一貫校の進学でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
東京の公立中高一貫校は11校
東京に公立の中高一貫校は11校あります。
【中等教育学校(完全型)】
- 小石川中等教育学校
- 桜修館中等教育学校
- 立川国際中等教育学校
- 南多摩中等教育学校
- 三鷹中等教育学校
- 千代田区立九段中等教育学校
【併設型(都立中学校+都立高校)】
- 白鷗高校・附属中学校
- 両国高校・附属中学校
- 武蔵高校・附属中学校
- 富士高校・附属中学校
- 大泉高校・附属中学校
千代田区立九段中等教育学校のみ区立の中高一貫校で、それ以外はすべて都立の中高一貫校です。
また都内には、「中等教育学校(完全型)」と「併設型(都立中学校+都立高校)」の2種類の設置形態があります。
それぞれの違いも確認してみましょう。
東京の公立中高一貫校の設置形態
公立の中高一貫校は、「中等教育学校(完全型)」と「併設型(都立中学校+都立高校)」「連携型」の3種類の設置形態があります。
その中で都内11校の公立中高一貫校は「中等教育学校」と「併設型」の2種類です。
それぞれの特徴は次のようになります。
中等教育学校の特徴
「完全型」ともいわれる中等教育学校の最大の特徴は、高校入試がないことです。
そのため、中学入試を行った生徒のみで、6年間を過ごします。
中等教育学校では、中学の3年間を「前期課程」、高校の3年間を「後期課程」と呼び、ひとつの学校で6年間一貫教育を受けることになります。
併設型(都立中学校+都立高校)の特徴
「併設型」の中高一貫校は、都立中学と都立高校が接続され、6年間の教育を行う学校のことです。
都立中学から接続する都立高校へ進学する際は、入学試験は実施されません。
通常併設型の学校では高校入試を行い、他校から生徒を新たに入学させますが、都立の併設型の5校は高校入試をすべて廃止し、現在は中学からの入学者のみで運営しています。
東京の公立中高一貫校の適性検査
東京の公立中高一貫校に入学するためには、指定の報告書の提出と「適性検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(学校によってはⅠ・Ⅱのみ)」を受検します。
適性検査とは、国語や算数といった教科の試験ではなく、複数の教科の知識を組み合わせて解く問題。
思考力や判断力・情報処理能力が必要とされます。
都立校の問題は、共通問題以外に各校の独自問題も盛り込まれています。
【学校別適性検査方法(一般枠の場合)】
※令和5年募集要項より(白鷗高校・附属中学校のみ令和4年募集要項)
問題は、小学校で学んだ各教科をふまえ、課題発見や解決能力をみる内容です。
各中高一貫校のホームページで過去問が掲載されているため、確認してみるとよいでしょう。
東京の公立中高一貫校の倍率
都内の公立中高一貫校は、倍率が激しいといわれますが、実際どの程度の倍率なのでしょうか?
5年前までさかのぼって、比較してみましょう。
【東京都内公立中高一貫校の応募倍率】
※九段中等教育学校は(千代田区民/千代田区民以外の都民)で表示
東京都内の公立中高一貫校の倍率は、ご覧のように年々減少傾向にあります。
これは、令和2年から始まった「私立高校授業料実質無償化制度」が原因のひとつだといわれています。
また、これまでは私立と公立では、試験内容がまったく異なり、併願が難しいとされていました。
しかし近年、適性検査型の試験を実施する私立が増え、私立と公立の併願がしやすくなっていることも一因とされています。
とはいえ、適性検査は知識ではなく、思考力を問う問題。
小学校で学んだ知識を超えた問題の出題はなく、難関私立中高一貫校と比べ、必要な知識量は格段に少なくなります。
私立と比べ、受験希望者の間口が広いことに変わりはありません。
東京の公立中高一貫校卒業後の進路
東京の公立中高一貫校は、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)の付属校に引けを取らない偏差値を誇っています。
そのため、難関大学の合格者数も複数人います。
ここでは、国公立大学に合格した人数を確認してみましょう。
【令和4年国公立大学現役合格者数】
学校名 | 合格者数 | 東京大学合格者数 |
---|---|---|
小石川中等教育学校 | 87 | 19 |
桜修館中等教育学校 | 54 | 0 |
立川国際中等教育学校 | 63 | 4 |
南多摩中等教育学校 | 60 | 2 |
三鷹中等教育学校 | 53 | 0 |
白鷗高校・附属中学校 | 58 | 2 |
両国高校・附属中学校 | 71 | 5 |
武蔵高校・附属中学校 | 69 | 8 |
富士高校・附属中学校 | 40 | 1 |
大泉高校・附属中学校 | 43 | 2 |
九段中等教育学校 | 34 | 6 |
どの学校も、1学年の生徒数が200名以下のため、割合として多くの生徒が国公立大学に合格していることが分かります。
また、英語に力を入れている学校も多く、中には現役で海外の大学へ進学する生徒もいます。
まとめ
東京都内にある公立中高一貫校11校は、学費を安く抑えられるうえに高度な教育を受けられることから、非常に人気があります。
入試の倍率は4倍を超える学校がほとんどです。
また、卒業後の進路も難関大学や国公立大学が多くを占めています。
とはいえ中だるみしてしまう生徒もおり、入学したからといって、安心はできません。
入学後も、学校の授業に遅れないため、大学入試対策のためといった理由から、塾へ通うお子さんも多くいらっしゃいます。
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