学ぶ意味を考えてみる
はじめに
「私は文系だし、数学なんてやっても意味がないです!!」
「私は英語を使って生活しないので、勉強する必要がありません。」
「そもそもこんなことやってても意味が無い!!」
指導をしていると生徒からこのように言われることが多々あります。
(「この始まり方前回と同じだろ!!」というツッコミが聞こえましたが、そのまま進めさせて下さい。)
上述に対して返答しますと、
「四の五の言わず、勉強する意味なんてきちんと勉強しておのずと分かるものですよ。」
所謂勉強やりたくないあるあるには、このように言い放ってしまえばそれでよいかもしれません。
しかし学ぶ意味は1人1人異なるものですし、指導をする側としても
この生徒にとって「なぜ数学を勉強するのか」「なぜ英語を勉強するのか」
なぜ必要なのか、適した勉強方法を追求しながら指導をしています。
そのような中、今回は学ぶ意味について書かれた新聞記事を見つけたので紹介したいと思います。
『阪神大震災での経験から、学ぶ意味を福島で伝える』Mさんの話
福島県猪の一般財団法人で活動をされているMさんを紹介した新聞記事を見つけました。
まず、一般に中高生で「社会の為に貢献したい」と考える生徒は多くいます。
それは福島第一原子力発電所の事故に直面した福島県では特に多く、
震災後に全国から支援を受け、「社会へ恩返ししたい」と考える素晴らしい中高生が沢山いるそうです。
そのような生徒たちへ、Mさんは具体的に進路を描けるよう助言し、
「努力して力をつけないと〝その時゛に誰かの支えになれない。」=『学ぶ意味』を生徒たちへ伝えています。
例えば地域医療に貢献するために医学部進学を目指しその為に勉強の基礎を固めたいという生徒がいて、
その生徒にはどの地域で医師が不足しているのか調べれば具体的に進路を考えられると話していました。
Mさんが活動を行うようになった契機は、1995年1月17日に起きた阪神大震災での経験にあります。
当時高校生であったMさんは、センター試験を終えた直後でした。
国立大学受験の二次試験を控えていましたが、
このような事態なのに勉強をしている場合なのかと悩んだそうです。
1人の高校生である自分がこの街のために何が出来るのかという葛藤もあったのかもしれません。
そこで、当時の担任教師から連絡が入ります。
「今こそ勉強するんや。形あるものと違い、人が学んだことは災害では壊れず、将来の復興につながる」
高校生の自分が復興のために行動することも大切だけれど、立派に活躍する警察官や消防隊員の方たちもいる。
だから今は自分は勉強をして、将来に備えることが大切である。
この言葉を聞いてそう感じたのかもしれないと私は思いました。
その後勉強に打ち込み、Mさんは大学に合格しました。
大学を卒業後は教職の道へ進み、一度母校で教鞭を取った後、
現在は福島で高校生へ「学ぶ意味」を伝える活動を続けていらっしゃいます。
Mさんは、自分が恩師から受け取ったものを、多くの高校生へ伝えているのです。
それが、Mさんにとっての学ぶ意味なのでしょう。
『日本経済新聞』2016年6月12日付記事を要約
まとめ
Mさんは何かの力になりたいと悩んだ高校生の頃、将来を見据え勉強に励みました。
だからこそ、今のMさんがいるのです。
とすると、将来とは、今なのかもしれません。
「学ぶ意味」とは、将来の自分に繋がることなのですね。
当たり前なことですが、改めて考えさせられました。
でも、その人にとっての「学ぶ意味」は道に落ちている石のように
そこらに転がっているわけではないので、すぐには見つからないものですよね。
しかし、勉強を続けていれば、きっと見える世界は変わるはずです。
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