古文って、結局のところ。。。
古文に関してみなさんが思い抱いていることを、それとなく言葉にしてみます。
「古文って一体全体どういう科目なのか分からない!」「何から手を付ければよいのか分からない!とりあえずネットで全訳ググる!!」「単語のテストくらいはできるようになっておきたい!」
こういった疑問に対して、「全訳をするだけでは点数は一切伸びない」「単語は軽視してよい」などといったことは、大分前に投稿したブログで説明させていただいた通りです。内容が重複してしまうので、省かせていただきます。
さて、今回は、古文に対する向き合い方、マインドの部分をお話しさせていただきます。
古文を現代で照らし合わせると
皆さんは、こういったことを大人から言われた経験はありませんでしょうか。
「そう汚い言葉を使うな!」「目上の人には敬語を使え!」「キモイ、とかウゼー、とか言うな!」
現代で言うところの「汚い言葉」。
最近ですとネットの繁栄で文字文化が急速に発展していますので、皆さまの使う文章にも、こういったものに近いものを見受けることもできます。
例えば「笑う」の表現は多種多様です。「wwwwwww」や「(笑)」など、みなさんも一度は使ったことがあるのではないでしょうか。
他にもネットスラングと呼ばれる用語が、主にSNSを中心にどんどん発明されていっております。
大人の皆さまからすると若干下賤で汚い言葉のように感じられなくもないと思われますが、結局、言葉というものは、話しやすく、楽な方向へと移動していっているんですね。
ネットスラングや若者言葉というものは、得てして前までの表現よりも短く、話しやすい、いわば省エネ化されたものになっています。
略語などは分かりやすいですね。長い文字数を一気に短くすることによって、話が円滑に、尚且つくだけた言い方になるわけです。
実は、こういった俗っぽい言葉回しは、古文で言うところの現代語なのです。
古文は凄まじく読みにくいです。いや、現代語より読みにくいのは当たり前ではあるんですが、現代語訳されたものを読むにしても、今の日本語の言語体系に比べて、非常に回りくどく、感情や言いたいことをしっかりとはっきりと、端的に語ることができないものになっております。
これはどういうことかと申しますと、現代の日本語は、古文よりも扱いやすいものへと変化しているんです。余分なものを取り除いて、より直球で自分の意見を言える言語に発展したわけなんですね。
そして、現代語とネットスラングもこういった関係にありまして、「笑えるね、それ。」という意思表示を、単純にキーボードを連打するだけの「wwwwww」や、漢字一文字にそぎ落とした「(笑)」に簡略化させているんです。
まあ、「wwwww」に関しては、初見の状態では意味不明なネットスラングですが、一度意味を知ってしまえば「笑えるね、それ。」よりもずっと簡単に相手の意思を汲み取ることが出来ます。
古文に向き合うにあたって
今の日本語の回りくどいバージョン、例えばネットスラングで言うところの現代語に相当するものが古文である、ということがお分かりいただけたと思います。
さて、つまり今の日本語に比べて回りくどい表現や、意思を伝えるうえでの余分なものが沢山引っ付いているのが古文である、というわけでありますが、ここに是非勉強する価値を見出していただきたいのです。
あらゆることに言えるのかもしれませんが、余分なものというのには、様々な奥ゆかしさがあるものです。古文は結局文学である、という認識は皆さまもお持ちだと思いますが、例えば村上春樹や芥川龍之介の書く話を、単純にストーリーだけにしてしまい、事実関係を淡々と語るだけのものへと改変してしまったら、どうでしょう。
とてもつまらないものになってしまいます。
やはり、文章の途中途中にある、ストーリーを知る上では無駄ともいえる気持ちの良い言葉回しや、美しい表現があってこそ、文学というものは存在します。
私の考えですが、古文を知れば、文学に対する考え、もっと広く言えば、「表現をする」ということに対する考えが劇的に変わります。無駄なもの、余分なもののもつ奥ゆかしさを、知ることが出来ると考えております。
是非皆様も、古文の持つこの世界を、体感してみてください。
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