読めるのに…!英語長文が解けない人の共通点&その解決策
「単語や文法もある程度は覚えた。しかし長文になったとたん正答率が下がってしまう…。」
こんな経験がある人は多いと思います。
長文問題というのは、ほとんどの英語の試験において最もウエートを占める存在です。
そんな英語長文を取れなければ、いくら単語や文法などの基礎を固めても得点は低いままです。
今回はそんな長文問題の解き方について解説していきます。
長文が解けない原因
一言に「長文が解けない」といっても、すべてが一つの原因によるものではありません。
考えられる理由としては主に3つです。
自分がどれに当てはまるか考えてみてください。
①長文の文章そのものが読めていない、わかっていない
読めているとはいいつつも、実は単語や文法の意味を理解していただけ、というのはよくあります。
日本語でいうなら、例えば「私は彼が彼の友達を殴ったのを見た」という文章があったとしましょう。
この文章には、以下の単語が含まれています。
「私」「彼」「殴った」「彼の友達」「見た」
しかし、これらの単語の意味が分かっていても、並んで文章となると、正確な意味をつかめなくなるという場合があります。
これが、文の意味がつかめないという現象です。
これらの単語の意味だけを手がかりとすると「彼は彼の友達を見て私を殴った」「私を殴った彼の友達は彼を見た」と読めるわけです。
たしかに、本来の文章と単語の意味が同じですが、その内容はだいぶ異なっています。
解決策→英文解釈
まずは、覚えた単語や文法事項を再確認してみましょう。
本当に一単語のすべての意味を覚えているか、またその意味を単語を見てすぐに思い出せるか、これらをチェックしてください。
単語も文法も完璧だよ!という人は「英文解釈」という作業を入れてみましょう。
英文解釈というのは、文章のSVOCの正しい理解です。
さきほどの例に当てはめるなら、まず「彼」「私」「彼の友達」のどれが主語(=S)で、それがどの述語(V)に対応しているのか、というのを考えます。
この作業を挟んでおくと、基礎固めで覚えた「単語」と「文法」が繋がって「文章」が理解できるようになります。
「英文解釈」という作業は、単語や文法の暗記に比べて飛ばされがちな作業です。
というのも、成績の良い人はこの作業を無意識に行っているので、この作業を挟む必要がないからです。
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②長文として読めていない
逆に丁寧に読みすぎて、一つ一つの文章を独立したものとして考えてしまっている場合があります。
「読んでいるときには何を言っていたかわかってたけど、読み終わったら何の話をしていたかわからなかった」という経験はないでしょうか。
これは①の対策を徹底しすぎるとやってしまうことが多いです。
丁寧な読解は結構なのですが、それによって「文脈をとらえる」という作業をおろそかにしてしまっているのが原因です。
解決策→速読の練習
文章をつなげて早く読む練習をしましょう。
なぜ「早く」なのかというと、時間をかけすぎると、前の文の内容を忘れてしまうからです。
この速読を鍛えるものとしておすすめなのは音読です。
一つの文章をある程度の速度で音読すると、文と文のつながりを追いつつ文章を読む力が付きます。
なお、この音読は上記の解釈がしっかりできるようになった後に始めるべきです。
速読=雑に読むではなく、音読=できるだけ早く精読という認識をしてきましょう。
解決策→要約
もう一つの解決策として「読み終わった後にその文章の内容をまとめてみる」という手もあります。
学校で読む文章や問題集の文章を勝手に要約してみましょう。
要約をしなければならないという意識から、文章全体を理解しようという態度が身に付き、何度も繰り返すうちにそれを習慣化できます。
文章量にもよりますが、基本的には100文字を目安にしてみましょう。できるだけ少ない方が良いです。
要約の添削は独学だと難しいため、学校や塾の先生に答案を見てもらいましょう。
もちろん日本語でも構いませんが、余裕があるなら英語による要約にもチャレンジしてみましょう。
ただ、要約に適していない英語長文がある点に注意せねばなりません。
通常の評論文なら問題はないのですが、小説のような必ずしも体系的でない文章も出題されることはあります。
こうした文章をまとめようとするのは困難ですし徒労に終わってしまいます。
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③問題が解けない
こちらは上級者の人がよく直面する壁です。
「文章の大まかな意味は分かっているのに正答率が上がらない」、つまり「読めるけど解けない」というのはこちらに該当します。
とくに、選択式の問題だと、「訳せてるのに間違ってる!」なんてことがあります。
極端な例ですが、文章中に「私は彼が彼の友達を殴ったのを見た」と書いてあり、内容一致の問題があってその選択肢が以下のようだったとしましょう。
A 彼は友達に殴られた
B 彼は暴力をふるった
Aは間違いです。
文章中で殴ったのは彼で殴られたのは友達ですが、Aではそれが逆転しています。
しかし、この理由でつまづいている人はBの選択肢が同じことを言っていると瞬時にわかりません。
「暴力をふるう」が「殴った」と同じことを言っているのがわからないのです。
解決策→現代文の見直し
まず、原因③でつまずいているかどうかは、一旦日本語訳を読んで解いてみると発見できます。
難しい長文問題になってくると、日本語でやっても間違えるレベルの問いがでてきます。
日本語で読んでもわからないのに、英語で読むとなるとなおさらです…。
考えられる対策は「現代文」です。
英語なのに現代文!?と思うかもしれませんが、この二つは文章読解という点では共通しています。
なので、現代文の技術がそのまま英語長文に通じる場合があります。
先の例で「暴力をふるう」=「殴る」というのを理解できるのは現代文の力です。
この例は単純なので語彙のレベルに見えますが、より難しくなると2~3文の内容と短い選択肢の内容が一致する場合もでてきます。
そうした場合、「つまりこれは何を言っているの?」に答える現代文の能力が必須になってくるのです。
今一度、現代文の基礎的な解き方を再確認してみましょう。
おすすめなのは、市販の簡単な現代文の参考書を使った対策です。
なお、最初の段階で細かい部分の訳し間違えていた場合、原因①に当たる可能性があります。
まとめ
英語長文が解けていない理由は2つあり、それぞれ対策法が異なります。
①長文そのものが読めていない場合、暗記事項(単語、文法)をチェック、覚えているなら英文解釈
②文のつながりが見えない場合、音読と要約
③問題が解けていない場合、現代文の基礎的な解き方を再確認
もちろん、これらの対策を一度やればOK、というわけにはいきません。
何度も繰り返して初めてできるようになります。
むやみやたらに解き続けるよりも、その原因と対策を意識しながら問題に臨んでみましょう!
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