教育改革を見据えて。
変わる教育
2020年より、大学入試の制度が大きく変わり、センター試験に取って代わって「大学入学希望者学力評価テスト」が始まります。
そして、それに伴い、中高一貫校の教育も大きく変わろうとしております。
今回の入試改革の骨子は「思考力、判断力、表現力」です。
従来のマークシートから記述式へと変わり、様々な形で「説明をする」というプロセスを試されます。
さて、中高一貫校の教育は、それに対応する形で、能動的な学習を推進していく動きが強くなってきています。
英語においては、「聴く、読む」に加えて、「書く、話す」力を伸ばす工夫がなされ、表現する力を養う方針に変化していっております。
数学においても、「どのような過程を踏んでその答えにたどり着いたか」ということが大きく問われるようになり、国語でも、選択肢を選ぶだけの問題ではなく、根拠を組み立てて、ディベートなどの力を付けられるよう、工夫がなされております。
要は、単純に「分かっている」ということを示すだけでなく、「どうして分かったのか」ということまで求められるように進化しているわけですね。
これから大学受験を経験する皆さまに至りましては、そこを意識して、従来の暗記学習だけでなく、自分で説明する力を身につけなければなりません。
改革が施行されるのは2020年からでは御座いますが、現在においても、そういった力に重きを置いた入試が年々増えておりますので、それを意識した学習方法が必要となるわけです。
普段から「説明する」「表現する」ということを意識的にこなしていかなければ、いざ入試に立ち向かうにあたり、出鼻をくじかれてしまうので、現段階での注意が不可欠になります。
とは言えど、実際にどのように工夫を凝らしていけばよいか。各教科ごとに説明させていただきます。
英語
英語に関しましては、何よりもスピーキングとライティングに注力した学習を進めていくことが肝心になっていきます。
現段階での教育ではリーディングとリスニングにかなり比重が置かれておりますので、実践的に自分でトレーニングしなければなりません。
具体的には、リスニングをする際にシャドーイングをし、聞こえてくる音声と自分のスピーキングの整合性を確認し、スピーキング能力を磨いてください。
ライティングに関しては、自分で和訳した英文を、自分で英訳し、英語の文章を作る能力を身に着けることが重要になります。
そういったトレーニングが、自分で一から自分の話したいこと、書きたいことを表現する際の基礎になります。
数学
数学が苦手な生徒さんに多いパターンに、「途中式を書かない」という共通点が御座います。
入試改革の要となる「プロセス」を説明する力をつけるためには、できるだけ丁寧に途中式を書いて、見た人が「どのようにその問題を解いたのか」を分かるようにすることが大切です。
日々の演習のなかでも、小さな計算問題であっても、証明問題を解く勢いで、丁寧な途中式を書くことを心がけてください。
国語
国語で大切なのは、要約力です。
結局、現代文の問題なんて、「文章で言っているのはどういったことなのか、分かりやすく説明して」という問題がほとんどです。
それが選択肢から論述に変わっていく、というだけの話です。
選択肢の問題を解く際に、選択肢は読まずに、説明してみる。
そして、それが正解の選択肢にどれだけ近いか、を吟味することが大切です。
このようにするだけで、選択問題を、論述問題に早変わりさせることが出来るのです。
おすすめはセンターの現代文論説の過去問です。
傍線の振り方から選択肢の文章に至るまで、洗練されております。是非、活用してみてください。
最後に
このように、様々な対策が御座いますが、こういった対策は、旧来の指導方針での学習にも役立ちます。
スピーキングやライティング能力がリスニングやリーディング能力を上げることは言うまでもありませんし、途中式をしっかり書くことは、数学力の底上げに繋がります。
現代文の選択肢問題を論述できるようになれば、選択肢を選ぶことはとても楽になるはずです。
是非、教育改革を見据えて、学習方法にも工夫をしてみてください。
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